迷い子
「兄さーん」
声とともに腹部に圧迫感を感じる。
バルダは目を開けることなく腹の上に乗っている異物を押しのける。
だがそれは抵抗を示し、そこから動こうとしない。
「カイ・・・もう少し眠らせてくれないか。疲れてるんだ。」
昨日も夜までリックに付き合わされ、バルダは殆ど寝ていなかった。
「でもお客さんだよー。」
夢の世界に戻ろうとするバルダの腹の上でゆさゆさと体を揺さぶり、
カイは必死でバルダを現実世界に引き戻す。
「客?」
その言葉にようやくバルダは寝床からおきだす。
気合を入れ、眠気を頭から追い出すと人前にでれるようにペイント等の支度を簡単に整えるとテントの外に出た。
そこには見慣れた男達。
「副村長。」
「おはようございます。どうかしましたか?」
バルダの言葉に男達は顔を見合わせる。
説明しだしたのは、もっとも年長の男だった。
「南の狩場が荒らされてるんだ。
どうもうちの村以外の人間が出入りしてるようなんだが・・・その辺りがはっきりしてなくてな。」
「南か・・・。」
いくつかの狩場をもつこの集落で、南の狩場は獲物が捕まえやすい優良な狩場であった。
「とにかく様子を見に行こう。」
そう言ってバルダはすぐに出かける準備を整えた。
「ここから別れて探そう。」
南の狩場で、バルダは全体に指示を出した。
風下から狩場周辺の隠れられる場所を探せるように皆が散らばる。
2人一組で捜索を開始したのを見届けて、バルダは相棒のリックとともに身を低くして歩き出した。
「・・・なあバルダ。」
歩みを止めないままにリックが話し掛けてくる。
バルダは口を開かずに、目で返事をした。
リックが横に並び、腰に手を回してくる。
「今晩、どうだ?」
いやらしい笑みを浮かべながらリックがバルダの目を覗き込む。
「馬鹿、そんなのは後にしろ。」
小さな声でそういいながらバルダはリックの手を払いのける。
だがリックはそんなことは気にもとめずそのままバルダを押し倒す。
「おい・・・。」
「嫌なら今この場でヤっちまうか?」
にやにやと笑いながらバルダの股間に手を伸ばしもてあそぶ。
少しずつ反応が見られ、そこが大きく盛り上がりだす。
「わかった、わかったからやめてくれ。」
バルダがしぶしぶ了承すると、リックはズボンを下ろそうとしていた手を止める。
「最初からそう言ってりゃいいんだって。」
そう言ってバルダの鼻に軽くキスをしてリックは再び捜索を開始した。
バルダも顔を赤らめつつ服を直すとリックの後に続く。
「こっちはどうだっけ〜?」
そんなことを言いながらリックは一人でずんずん進んでいく。
「おいリック、あまり1人で・・・とまれ!」
「へ・・・ぬおぉっ!」
がしがし、ごりっ
と音がした。
「リック、大丈夫か・・・?」
バルダが崖の上から下を覗き込んだ。
崖の下でリックが仰向けに倒れている。
もぞもぞと動いているようなので死んではいないようである。
「とにかく回り込んで助けてやらんとな・・・。」
そう言ってバルダは今きた道を戻る。
その時左手でがさりと草が動いた。
バルダはその場で動きを止め気配を探る。
動物が逃げていく気配はない。
狩場の獲物が近づいてきたわけではないらしい。
バルダは気配を消したままゆっくりと音がした方向へ近寄っていく。
ざっ、と音がして1人の獣人が走り出した。
バルダも体を起こしその後を追う。
「まてっ!」
バルダがその影に追いついたのは彼が洞窟に飛び込んですぐであった。
「・・・子供か?」
彼が捕まえたのは、豹獣人の子供。
「はなせっ!」
「わかった。」
子供に言われたとおり、捕まえていた体を離してやる。
一瞬間を見せ、子供は再び奥へ走り出した。
「逃げるな。」
バルダは子供が逃げ出す前に尻尾をつかんで逃げられないようにしてしまう。
「お前か、ここの狩場を荒らしたのは。」
だが子供は何も答えない。
「別にとって喰おうって訳じゃない。とりあえず座れ。」
そう言って尻尾をひっぱり引き寄せるとバルダはあぐらをかいた自分のひざの上に子供を座らせた。
後ろから少年の体を抱きしめるように押さえつける。
「私はこの近くの村の副村長、バルダ。君はなんと言う名だ?」
暴れる少年を押さえつけながら必死でバルダは話し掛ける。
暴れれば暴れるほど、少年の臀部がバルダの股間に押し付けられ刺激される。
「こら、落ち着け・・・。」
ただでさえ、先ほどリックに刺激されてくすぶっていたのである。
刺激を受けてバルダは一気に猛る。
「おっさん・・・。」
少年は尻にその興奮を感じたのか、動きをとめてバルダを見つめる。
「・・・すまん。」
「エロオヤジ。」
うなだれるバルダに少年のことばが突き刺さる。
「こ、これには理由がだな・・・」
「こんなにしといて理由かよ。」
バルダをさえぎるようにそういいながら、少年は自分の尻に当たる長く硬いものを握る。
ぐいぐいと握られバルダの理性はどんどんなくなっていく。
「も、もう知らんぞ・・・。」
「え?」
少年が聞き返す暇もなしに、バルダは少年を押し倒した。
少年は余りのことに抵抗を示す暇もなく服を脱がされる。
「まだ幼いな・・・。」
まだ発展途上の竿をバルダは見つめた。
「みるなよっ!」
とっさに少年は隠そうとするがバルダにその手をさえぎられる。
バルダはそれを見つめた後、それを口に含んだ。
「やっ・・・。」
バルダの舌に反応して少年の竿はどんどん大きくなる。
完全に大きくなったのを見計らいバルダはそれを口から吐き出した。
大きく反り返った少年の竿を見つめる。
バルダはそれを優しくつかむとゆっくりと皮を引き下げだ。
「やめて・・・。」
くちゅっ、と小さな音がして少年の亀頭が露になった。
バルダは再びそれに口を近づけると舌で先端をもてあそぶ。
「ひゃあっ!」
なれない刺激に少年の体が跳ね上がる。
それにも関わらずバルダは少年にどんどん刺激を与える。
「うわあああぁぁっ!」
少年は先端から大量の精液をほとばしらせ、バルダの顔を白く染めた。
それでもバルダの攻めは止まらない。
肩で息をする少年の足を持ち上げると尻の間に舌を這わせる。
抵抗する気力もないのか、微妙に体を動かすだけで少年はもはや声もあげない。
舌でそこを舐めまわし、よくほぐれたのを確認するとバルダはそこに指を入れた。
「ひっ。」
さすがにコレには声が出る。
バルダは指を少年の尻に入れながら片手で自分のズボンを下ろす。
「いくぞ。」
そういうとバルダは指を抜き、自分の熱いモノをあてがった。
少しずつ力をいれて、侵入させていく。
「やっ・・・痛い、痛い痛い!」
だがバルダは一向に気にすることなく侵入を続ける。
ずるっとした感覚とともに、バルダの亀頭が納まった。
バルダは少年を引き起こすと、その体重で残りの部分を侵入させていく。
少年は痛さのためか涙目になりながら必死でバルダにしがみついていた。
「動くぞ・・・。」
そう言って、バルダは少年にキスをする。
くちゃくちゃという小さな音が、洞窟内にこだまする。
痛みも麻痺してきたのか、少年は声をあげることもなく必死にバルダにしがみつくだけだった。
「少年、いいぞ・・・。」
少年の竿に手を伸ばしながら、バルダは少しずつ腰の動きを早めていった。
バルダの顔が快感に歪んでいく。
少年が求めるように口付けてきた。
バルダはそれに答えるように舌を伸ばす。
「んっ、いくぞ・・・うおおおおぉぉぉっ!」
雄たけびとともにバルダは少年の中に激しく打ちつけた。
少年も、バルダの手の中で二度目の絶頂を迎えている。
「よかったぞ・・・。」
そういいながらバルダは休むまもなく体勢を変え、二回目に突入する。
「悪いけどさあ・・・続きは後回しにしてくれないか?」
声のしたほうを向くと、洞窟の入り口には崖の下でのびてるはずのリックの姿があった。
バルダがいまだ収まらない竿を苦労して服の下に押しこんでいる間に、リックが少年と話をすすめた。
「要するに迷子か?」
「違わい!俺は1人で生きるすべを模索するために知り合いの手が届かないところを求めて足の向くままに歩きつづけてきたんだ!」
わざと文章を長くしゃべられリックは微妙に混乱する。
「要するに家出したがあてもなく歩いててここについたという事だろう。」
股間部を大きく膨らせたままバルダが話に入ってきた。
「うるさい、エロオヤジ。」
「ぐっ・・・。」
理性が飛んだとはいえいきなり襲ったことに引け目を感じているバルダはそのまま黙ってしまった。
「どうするよ、このガキ。」
リックが疲れたように溜息をつく。
「ガキって言うな!」
「ガキだろうが。」
少年がリックにつっかかる。
「・・・少年。」
下を向いたままだったバルダが口を開く。
「君さえよければうちにこないか?」
リックも少年も驚いて声も出ない。
「いや、やっぱりこういう事をしてしまった以上、その、責任は・・・。」
ややてれながらバルダは必死で説明する。
「おいおいバルダ、こういうのは親元に返すのがスジってもんじゃないのか?」
リックが嫌そうな顔をしながら横から口をはさむ。
「俺には親なんかいねーよ。」
「フカシこいてんじゃねえぞ餓鬼。」
リックが鼻の上に皺を寄せものすごい顔でにらみつける。
それでも少年は一歩も引くことなくリックをにらみ返した。
「嘘なんかじゃねえよ!」
両者は一歩も引かない。
その様子をみてバルダは溜息をついて再び口を開いた。
「リック。本人がこういっている以上本当にしろ嘘にしろ連れて行くしかないだろう?」
「うっ・・・。」
それを聞いて少年はニヤリと笑う。
リックだけはそれが大きな騒動のタネのような気がして頭を抱えるのだった。>