北の街−涙の夜編−


「・・・で?」
 俺の前に座る女性は残ったコーヒーを一気飲みしてそう言った。
彼女の名はナオミ。
いつも俺や、俺の恋人の相談に乗ってくれているよき隣人だ。
この街には珍しい人間の女性で、男好きの俺から見てもチャーミングな女性だ。
「要するに、夜の生活に不満?」
 手にしたカップを覗き込みながら俺が言いにくかったことをずばりと言った。
俺は恥ずかしくて椅子から垂らした太いしっぽをパタパタと動かした。
虎縞のしっぽは俺の恋人に大好評だ。
「まあ、わかりやすくいうとそういう事なんだが・・・。」
 しどろもどろで俺は肯定した。
最近恋人であるウシとのSEXがマンネリ気味で、俺としてはやや物足りない。
ウシとしては満足してくれてるのかもしれないが・・・。
「刺激が欲しいんなら上下逆転したら?
声聞いてる限りいつもバズが下でしょ?」
 うっ、そこまで声がはっきり聞こえてたのか・・・。
「いや、あいつは完全にネコだから・・・。
付き合い始めた当初は俺も掘ってもらおうかとも思ったんだが、
そっちは全然ダメらしい。」
 ウシのバズは完全にネコだ。
いや、ウシネコとかそういうわけじゃなく受けって事だ。
俺よりもでかいサオを持ってるってのに挿入することに興味はないらしい。
少し勿体無い気もするが俺も元々タチの方が好きだったので俺も喜んでウシを抱いていた。
でもたまには・・・と思う男は俺だけじゃないはずだ。
「そんなもんなの?
みんなどっちもいけるもんだと思ってたんだけど。
じゃあ・・・縛りとか?」
「し、縛りか・・・。」
 少し想像してみる。
ウシの体に太く堅いロープが食い込む。
体の自由は完全に奪われ、ウシはやや不安そうな顔でこちらを見上げている。
だが、その股間からは太く大きな凶器がそそりたって涙を流していた。
「・・・いけるな。」
 予想外によさそうだ。
テーブルの下で俺の皮のズボンは大きく盛り上がっていた。
「・・・みたいね。」
 彼女もテーブルの上から俺の股間部を覗き込んでいる。
尻の穴まで見られたことが在るとはいえやはり恥ずかしい。
「まあ悩みも解決したみたいだし行ってもいいかな?」
 そう言って彼女は隣にあるバッグを肩にかけた。
「どこか行くのか?」
「でぇと。」
 にやりと笑って彼女は言った。
たしかに言われてみれば体のラインがはっきり見える服装はいつもと違いセクシーさもかもし出している。
彼女は肩にかかる長い髪を書き上げるとにっこりと笑った。
「じゃあ2人とも仲良くね。
ケンカしちゃダメだよ。」
 そう言って俺の肩を優しく叩くと優しげな笑みを浮かべたまま彼女は喫茶店を出て行った。
すぐに後に続きたかったが、俺は股間の盛り上がりがおさまるまでしばらくここに腰を落ち着けなければならない。。
 ふと、彼女のデートの相手が気になった。
普段から『貴方達2人の面倒みてたら恋人作る余裕なんかない』と言っていた彼女がデートをするとはやや意外な気もする。
実際彼女は隣に住んでいながらよく俺たちの家に泊りがけで遊びに来る。
俺たち2人の関係が眺めているだけで心地よいのだそうだ。
俺としてはやや恥ずかしいのだが彼女といること自体は俺も心地いいし、
ウシの方も彼女を気に入っている。
俺たちは三人でいつも一緒にいると言ってもいいほど仲良く過ごしてきた。
なのに気が付けば彼女にもデートする相手が出来ていたのだ。
少し、寂しくなった。
「ジル先輩!」
 声のした方を向けば仕事の後輩達が三人ほど並んで立っていた。
「よう、お前ら。どうしたこんなとこで。」
 その言葉に後輩達は笑い出した。
「それはこっちの台詞ですよ。先輩が喫茶店に来るなんて思いもしませんでした。」
 確かに普段はタンクトップか上半身裸で石を削っている俺だ。
こういう上品な喫茶店はイメージに合わないのかもしれない。
「ヒトと会ってたからな。俺だって普段こんなとこには来やしねえよ。」
 そう言って俺は股間がおさまっているのを確認して立ち上がった。
ふと、彼らの持っていた紙切れに目が止まった。
「なんだよ、それ?」
 そう言って半ば無理やりそれを取り上げる。
後輩も抵抗することなくすんなりとそれを俺に渡した。
「なんか指名手配らしいですよ。
こっちの街じゃ全然ですけど、旅してた奴が持ってたんで貰ったんです。」
 そこには人間の男の絵が描かれていた。
俺たち獣人に人間はあまり区別がつかないが、この街に来たなら逆に目立つだろう。
特に警戒することもないと判断し、俺はさっさとその紙を後輩に返した。
「それじゃあ、俺は帰るぞ。」
 そう言って俺は金を払い店を出た。
何かがひっかかった。
「・・・そうだ。ロープ買って帰るんだった・・・。」
 俺は家に帰る前に雑貨屋に寄るべく歩き出した。

 


 俺はウシの手首を縛り上げベッドの端に固定した。
イメージの中ではあくまで亀甲縛りだったが、素人の俺にはやり方がわからない。
だが、それだけでウシには十分刺激的だったようだ。
服の上からでもはっきりとわかるほどウシの股間は大きく盛り上がっていた。
「ジル、どうしたんだよ・・・?」
 やや怯えた表情を浮かべながらウシはそうたずねた。
声が少し上ずっている。
目を覗き込めば瞳孔が開き、息遣いも荒い。
俺は何も答えず、ウシの首筋を舐め上げながら少しずつ服を脱がせていった。
服の下から少しずつ、盛り上がった筋肉が顔をのぞかせ始めた。
「解いてくれよ・・・。」
 なんとか手のロープを解こうとウシは抵抗を試みる。
だがその程度では俺が縛ったロープは解けそうにはなかった。
そのまま俺は調子に乗りズボンに手をかける。
「勘弁してくれよ、虎ぁ・・・。」
「いいから、黙ってヤらせろよ。」
 そう耳元でささやき、俺は一気にウシのズボンを剥ぎ取った。
ウシの大きな凶器が本人の腹を打つ。
大きく猛ったその棒は蔦のように血管が絡みついており、心臓の拍動にあわせてびくびくと脈打っていた。
だが俺はそれに触れることなく大きく盛り上がった筋肉や、
その上に小さく乗っている乳首を摘み上げた。
「と、虎よぅ・・・。俺もう・・・。」
 息も切れ切れになりながらウシが涙ながらに訴えてきた。
はじめから余りじらすのも何だと思い、俺はいったんウシから離れると一気に服を脱ぎ捨てた。

 


「うー・・・。」
 俺は石を抱え込むようにしてその場にかがみこんだ。
昨日の7発はさすがに腰に響いたらしい。
仕事場でも俺はイマイチ調子が出ずにいた。
石屋なのに石を持ち上げられないんじゃなあ・・・。
ウシは散々持ち上げてやったんだけど。
「先輩、大丈夫ですか?」
 このあいだ喫茶店であった後輩が、腰を抑えてうずくまっている俺に声をかけてきた。
「ああ。」
 俺はややぶっきらぼうに答えた。
まさか縛るだけでこんなに刺激的になるとは思わなかったからなあ・・・。
正直いまだに縛られたウシの姿で頭が一杯だ。
これじゃあ仕事も手につかん。
「俺ちょっと昼飯食ってくるわ。」
 ふと立ち上がり、後輩にそれだけいい残すと急いでその場を離れた。
ともかくいったん頭を冷やしたかった。
しばらく歩いていると少し前に見慣れた後姿が見えた。
あれは・・・
「ナオミ!」
 俺の声にその後姿は振り向いた。
だがその顔は見慣れた顔とは少し、違っている。
「ジル・・・。」
「どうした、ナオミ。なんだか元気がないじゃないか。」
 彼女の顔にはいつだって自信や明るさが満ちていた。
1人の女としてたしかにその強さを表していたはずだった。
「何か、あったか?」
 だが彼女は小さく笑うと弱々しく首を横に振った。
そんな様子を見せられて、何もないなんて言葉は信じがたい。
だが自分の意志で話そうとしないナオミに、何を言っても無駄な気がした。
「何かあったら言えよ・・・。」
 俺の言葉に彼女は小さく頷くと、俺に背を向けて彼女は立ち去った。
いつもより小さく見えた彼女の背中はすぐに見えなくなった。
胸騒ぎは収まらなかった。

 


 全裸になった俺はあられもない姿で縛り付けられているウシの上に覆い被さった。
ウシは息も荒く、目もうつろになっている。
俺は下を伸ばしウシの鼻の頭を舐めてやった。
ウシはそれだけで興奮し腰をくねらせている。
俺はウシの足を抱え上げ、尻の穴を上に向けるように腰を抱え込んだ。
ウシの尻穴は俺を待つようにひくひくと痙攣している。
俺はそこにツバをつけた指をつっこんだ。
「ふあっ・・・。」
 ウシが声をあげた。
俺がほぐすまでもなく既に受け入れる準備は出来ているらしい。
俺はやや乱暴にウシの穴に自分のサオを突っ込んだ。
「ああぁぁっ!」
 ウシが大きな声をあげる。
いつ聞いてもそのヨガリ声はたまらない。
その声を聞いて興奮した俺はさらに激しくウシを突き上げた。
「あっ、はあっ、あんっ!」
 俺の突き上げに合わせてウシが声をあげる。
普段なら俺の首に腕を巻きつけたり、ウシが俺を愛撫したりと興奮を全身で表現するのだが、
今日はウシの腕は頭の上で縛り付けられている。
声と表情だけで必死でその興奮を表現しようとしている。
「あっ、はぁっ、虎ッ、とらぁ・・・あああぁぁっ!」
 俺は突き上げるスピードを変えぬまま、ウシのものを握り締めた。
「もう、もうでるぅっ!」
 ウシは絶叫を上げながら俺の手の中に白い液体を撒き散らした。
「俺も、イくっ!」
 俺はウシのものから手を離し、思い切りウシを抱きしめると彼の最奥に俺の液体を流し込んだ。

 


 その日は、久々の休日だというのに朝から雨が降っていた。
俺は家にこもって家事をしようにも、洗濯も出来ず掃除も適当におわらせ
ただベッドの上でごろごろとしながらぼんやりと考え事をしていた。
考えていたのはナオミのこと。
考えてどうにかなるもんでもないことはわかっていても考えずにはいられなかった。
本人に会って話を聞ければいいんだが、今日は朝から出かけているらしく何度か家を訪れても姿は見えなかった。
この間見せられた表情が気になって仕方がない。
もちろん俺の思い過ごしならそれに越したことはないが・・・。
やがてウシが帰ってくる時間が近づいてきた。
外の雨はますます強くなっており、うちのうすっぺらな屋根をコレでもかとたたいている。
ぐつぐつと煮えたぎる鍋をかき混ぜながら俺はウシの帰りを待つ。
やがてびしょびしょに濡れたウシが扉を壊すかのような勢いで飛び込んできた。
「あー、そのまま入るな。タオル取ってくるから。」
 だがウシは俺の腕をつかんで、俺の歩みを止めた。
そんな行動をとられたのは初めてで、俺は思わず無言で振り返る。
ウシの顔には困惑の色が浮かんでいた。
どう言っていいかわからない、といった表情。
俺はなんだか嫌な予感がした。
「ナオミ、か?」
 ウシは大きく頷いた。
「雨ン中立ってた。声かけても返事しねえンだ。
そのまま連れて帰ればよかったんだが、なんというか・・・。」
 ウシの気持ちはよくわかった。
俺もこの間ナオミの顔を見てどうすることも出来なかった。
より本能に忠実に生きるウシなら声をかけることもためらったはずだ。
「どこだ!?」
 ウシは帰ってきた道を指差した。
俺は雨にぬれるのも構わず家を飛び出す。
「虎ァ!」
「風呂沸かして待ってろ!」
 俺はそのままウシの仕事場がある方向へはしった。
あいつが帰り道に見かけたんだから帰り道のどこかにいるはずだ。
俺は目に入ってくる雨を必死でぬぐいながら走りつづけた。
 そして、彼女はそこにいた。
曲がり角を曲がった先に確かに彼女の姿があった。
「ナオミ!」
 腹のそこから声を出し名前を呼ぶが彼女は全く動かない。
「ナオミ・・・。」
 急いで駆け寄り、彼女のすぐ後ろで再び名前を呼んだ。
彼女はゆっくりと振り向いた。
うつろな表情で、彼女は泣いていた。
雨でどれだけぬれていても、彼女が泣いているのは一目でわかった。
「ナオミ・・・。」
 彼女はものも言わずに俺の胸に顔をうずめ、声をあげて泣き出した。
俺はどうしていいかもわからずそのまま彼女の背中にそっと腕を回した。

 

「ウシ、風呂だ風呂。」
 俺はずぶぬれのナオミを抱きかかえたまま家に駆け込んだ。
ナオミは自分で立とうともしない。
俺はウシと顔を見合わせ、少し悩んだがとにかくナオミの服を脱がせることにした。
少しずつ彼女の滑らかな肌が露になってくる。
柄にもなく俺は少し興奮してしまった。
前から彼女の服を脱がせているウシもやや鼻息が荒い。
俺たちは彼女の服を脱がし、自分達も服を脱ぐと彼女を抱きかかえて湯船に飛び込んだ。
俺とウシが2人ではいっても余裕ができるように特注した風呂は、彼女が1人増えても問題はなかった。
肩まで湯が届くように彼女を下ろす。
それでも彼女は無表情に下をむいたまま何もしゃべらなかった。
彼女の髪がゆらゆらと湯に揺れ動く。
俺たちにはない、やわらかそうな乳房。
細く白い手足。
いつもと違う眺めに俺はなんだか妙な気分になった。
「私・・・。」
 ナオミが口を開いた。
「わかってたんだよ。だまされてることは。
ただ・・・優しくされたのが嬉しくてさ。
バカだよね。
ただそれだけで、簡単にだまされるんだから・・・。
バカ、だよね・・・。」
 彼女はまた一粒、涙をこぼした。
彼女の話によれば、ナオミの恋人は結婚詐欺だったそうだ。
話を聞く限り、俺が以前後輩に見せてもらった指名手配の男らしい。
「すまんな、俺がもっと早く気づいてやってたら・・・。」
 そう言って俺は彼女の髪をすきながら彼女の頬にキスをした。
彼女は首を横に振る。
彼女の言いたいコトはわかったが、俺はもうそんな話を聞きたくはなかった。
俺は彼女の首をこちらに向かせ、唇をふさぐ。
ウシが怒るかと思ったが、以外にも俺が唇を離した瞬間ウシが彼女にキスをした。
彼女はウシのキスも受け入れる。
不器用な俺たちは他にどうしていいかわからなかった。
ウシが彼女にキスをするのを見ながら、彼女の足の付け根に手を伸ばす。
そこに触れた瞬間、彼女の体は小さく震えた。
いつもと違う手触りが逆に俺を興奮させる。
俺のサオは彼女の尻に押し当てられていた。
彼女の手が伸び、ウシのサオを握った。
完全には及ばないものの、八分ほどまで立ちあがったウシのサオの大きさは相当なものだ。
彼女も手を伸ばしたもののどう扱っていいか迷っているようだ。
ウシのモノを握ったまま動きを見せない。
俺は彼女の足を抱えあげると、そのまま湯船から立ち上がった。
自然と、俺のサオと彼女の股間がウシの顔の前に来る。
ウシはその部分に顔を近づけ、俺と彼女をそのまま一気に舐めまわした。
「はぁっ・・・。」
 彼女が小さく声をあげる。
俺はウシを手で制すると、彼女の体を簡単に拭いそのままベッドの上に投げ出した。
俺とウシは(特に虎である俺は)毛皮があるためすぐには乾かないが、そんなことは関係なく
2人がかりで彼女の体をむさぼるように舐めまわした。
「あっ・・・あんっ・・・。」
 ポイントを刺激すれば彼女はそれに敏感に反応する。
俺はそれが可愛くてたまらなかった。
彼女のそこが十分にぬれているのを確認すると俺はそこにねらいをつけ、ゆっくりと彼女の中に侵入した。
「ひぃっ、ああぁっ!」
 獣人のモノは人間に比べて大きい。
人間の彼女に受け入れるのは大変だろう。
だが、それでも俺は根元まで彼女の中に埋め込んだ。
そのとき、ウシが予想外に動いた。
彼女の上に覆い被さる俺の尻に、自分のモノをあてがってきたのだ。
だが俺は止めなかった。
このまま三人でつながるのもいいだろうと思ったのだ。
ウシの太いものが俺の尻を引き裂く。
だが、俺はその痛みに耐えてウシを受け入れた。
「虎ァ・・・。」
 俺の耳元でウシがうなる。
俺は痛さを紛らわすかのように、彼女に向かって腰を振り出した。
「ふあっ、やっ、やんっ!」
 彼女が声をあげる。
俺は前に動けば、彼女が絡みつき、
後ろに動けばウシに突き上げられるという快楽地獄に陥っていた。
「ウシぃ・・・ナオミ・・・。」
 俺は2人の名前を呼びながら腰を振りつづけるのが精一杯だった。
ナオミは俺に激しくキスをし、ウシは後ろから手を伸ばしナオミの胸を愛撫する。
三人に限界が訪れるのに、そう時間はかからなかった。
ウシが俺の中に精液を撒き散らし、俺はナオミの一番奥までサオを突っ込み射精する。
彼女も俺たち2人に腕を回し、最後の時を迎えていた。

 

 

「いつまで寝てるの、仕事でしょ!」
 俺はナオミの明るい声で目を覚ました。
「ナオミ・・・?」
「寝ぼけてないで、さっさとおきなさい!」
 そう言って俺とウシがくるまったままの布団を剥ぎ取った。
彼女はいつも通りの彼女だった。
俺たちの股間をみて顔を赤らめているのを除いて。
「ナオミ・・・。」
 俺の言葉にナオミは少し困ったような表情を浮かべた。
お互いどう声をかけていいかわからずしばらく無言の時が過ぎる。
やがて、布団を剥ぎ取られ寒くなったのかウシが目を覚ました。
「おはよう、バズ。」
「おー。」
 ウシはあまり寝起きがよくない。
ナオミの挨拶にも目をこすりながら適当に答えていた。
「・・・ナオミ。」
 俺は腹をくくった。
「このまま、ここで暮らさないか?」
 俺の言葉に彼女は返答に困っているようだった。
暮らすという事は昨日のような関係を続けることだ。
今までに、何度も泊まりに来ているとはいえその意味は全く違う。
ナオミが無言のままで立ち尽くしていると、ウシが目をこすったまま口を開いた。
「んー、それいいなあ。ナオミがいたほうが楽しいしなー。」
 そういってウシはニッと笑って見せた。
たぶんウシは何も考えずに言っているんだろうが、その笑顔がナオミにとっては勇気になったようだ。
彼女は笑顔で頷いた。
俺は思わず彼女を抱き寄せるとキスをした。
「そのかわり。」
 俺の手から逃れると彼女が俺に指を突きつけながら言った。
「昨日みたいに10発オーバーはやめて。」

・・・やりすぎた?