ドキドキ☆生着替え
心地よい目覚め。
自然と開いた目に飛び込んできたのはふさふさの毛皮。
顔を上げれば目を閉じて眠っている虎の顔。
夢じゃなかったんだなあ・・・。
俺、感激と時間帯の問題でしっかり勃ってる。
そっと体を起こそうとすると彼の腕が俺の体を抱きしめているのに気がついた。
ものすごい幸せを感じて、それを噛み締めるようにランスの逞しい体に抱きついた。
この抱きごこちたまんねえ・・・。
思わず感涙にむせび泣いていると、ランスが目を覚ましたらしく俺の頭を撫でてきた。
「ごめん、起こした?」
「いや・・・。」
それだけ言って彼は俺の頭を撫でつづけた。
やべえって。
「もう朝だな・・・。ヨシキは出かけなくていいのか?」
窓から差し込んでくる朝日を見ながらランスは言った。
「うん・・・。今日はいいや。たいした講義もないし。」
講義がなんであるかが伝わったかどうかは知らないが、とりあえず休むことはわかったらしい。
彼は再び俺を抱きしめてベッドの中にもぐりこんだ。
「ならもう少しこうしていようか。」
うう・・・。
俺これだけでイけそうだよ?
でもいいや・・・。
結局起きたのは10時半をまわったころだった。
「さて・・・。とりあえず朝ご飯作るね。」
そう言って俺は台所に立った。
今日はどうしようかな。
出かけるわけにはいかないし・・・。
そう思いながらベッドの上に座っているランスを見た。
逞しい体に俺のシャツやパンツがまとわりついている。
俺の視線に気がついたランスがこっちを向いた。
あわてて手元の料理に視線を戻す。
とりあえず着替えさせよう。
そうだ、今日は彼の服を調達だ。
楽しくなりそうな一日を予想して俺はニヤニヤと笑った。
「そういや食べられないものって何かあるのかな。」
ベーコンエッグを2人でつまみながら俺は尋ねた。
「今のところ問題はないな。
どういう食べ物があるのかわからんからなんともいえないが俺は雑食だし何とかなるだろう。」
トーストをかじりながらランスは答えた。
・・・イカで腰抜けたりしないかな?
あとはアワビで耳が欠けたりとか・・・。
まあ猫じゃないし大丈夫だろう、たぶん。
もともとアワビなんて高級食材は手にはいることもないし。
そんなことを考えながらぼんやりと彼を見つめていた。
「・・・。」
沈黙。
かわいいなあ・・・。
猫科の短いマズルとか、平らな鼻とか、宝石みたいに綺麗な目・・・。
毛並みも綺麗だしねえ。
うわあ最高。
「あんまり見ないでくれないか・・・喰いにくい。」
「あ、ごめん。」
俺はあわてて目線を下ろし食べることに集中する。
そうだ、写真もとりたいな。
俺は食事を終え、後片付けもそこそこに箪笥を引っ掻き回した。
ランスはさっき説明してあげたテレヴィを興味津々に見つめている。
原理はさっき説明したけど、どうも理解してないみたいでしきりにテレヴィに話し掛けている。
なんだかカワイイ。
俺は箪笥からめぼしい服を引っ張り出すとランスの元にもどった。
「ランス、服着てくれない?」
俺の言葉にやっとテレヴィから興味をなくしこちらを振り向いた。
「服?まあ構わんが・・・。」
「あんまりセクシーな格好でうろつかれると俺がちょっと大変だから・・・。」
テレながらそういうとランスは俺が差し出した服を快く受け取ってくれた。
「これは・・・これでいいのか?」
そういいながらいったん服をぬいで全裸になると彼は手にした服を身につけ始めた。
ぶらぶらとゆれる大きなものが俺の劣情をくすぐる。
彼はまずジーパンを身に付ける。
かなりきつそうだが何とか入った。
「ぐはっ・・・。」
ノーパンでジーンズをはき、しかもチャック全開のその姿はかなり強烈だった。
「こっちも・・・はやく・・・。」
鼻血を抑えながら俺は必死でつかんだ上着を手渡した。
彼がきたのはタンクトップ。
よく伸びる生地も彼の逞しい体にしっかりと張り付きピチピチになっている。
「うわあ・・・。」
やっぱり俺のサイズだと何を着せても乳首と股間の形ははっきり浮き上がるらしい。
はっきりいってこの服装は殺人的だと思うので、これはちょっとなしの方向かな・・・。
「脱いだほうがいいか?」
俺が1人で悶えているのを見て彼もさすがにそう判断した。
再び服を脱ぎ全裸になると次の服を手に取った。
「これは・・・?」
「あ、これはねえ・・・。」
シャレで用意したんだけど、見てみたいので着せてみることにした。
「窮屈だな・・・。」
いわゆるスーツだ。
ワイシャツに袖を通し、最後に背広を羽織って彼は不満そうに言った。
どちらかというとはじけないのが不思議なほどワイシャツボタンはぎりぎりまで引っ張られている。
でも、こんなリーマンいたら間違いなく襲うな。
俺は何気なくネクタイを締めてやった。
これでリーマンコスプレの完成、と。
「妙な服だな・・・。」
どうも不満そうだ。
これはこれで可愛いんだけど、本人は不満みたいだし何よりも普段着ではないのでこれも却下。
脱いで言いというと彼は安心したようにすべてを脱ぎ去った。
股間でゆれてるモノがだんだん大きくなってるのは俺の気のせいだろうか。
「次は・・・これ?」
そう言って俺が手渡したのは迷彩服。
迷彩柄の長ズボンにタンクトップ、バンダナ。それにブーツ。
それにやや大きめのモデルガンを持ってもらう。
ついでに顔にペイントをいれて・・・。
「これがこっちの兵隊の格好なんだよ。」
多少願望が入って歪んでるような気がするけど。
サバイバルナイフも持たせてみる。
「これは結構いいな。」
気に入ってるらしい。
俺もこれはいいけど・・・くつろぐ格好じゃないよなあ。
基本的にコスプレ用の衣装しかないから変なものしか・・・うわっ!
ものすごいものを見つけてしまった。
「ランス、これこれ!」
大慌てで彼にそれを渡し着替えてもらう。
「これは・・・意味が・・・?」
それは高校のころに文化祭で使ったチャイナドレスだった。
おれでさえピチピチのその服は彼がきることで数箇所破れている。
「ちょっとソファの上に片足のせてみて。」
指示通りに動いた彼の横手に回ってみる。
チャイナドレスが持ち上がり、スリットから彼の性器の影が見えた。
見えそうで見えないところがいい!
とか言ってる場合じゃない!
「もう駄目だッ!!」
俺はそういうと彼の股間に顔をつっこんで彼のものをくわえ込んだ。
「おいっ、いきなりか?」
突然のことに彼は慌てているが、それでも僕を受け入れるようにその場で軽く足を開いてたった。
「んん・・・。」
彼はチャイナドレス越しに俺の頭を撫でた。
いかん、今の目的はこれじゃない。
俺は必死で理性を取り戻すとそれを吐き出した。
「ごめん・・・。」
「なんだ、しなくていいのか。」
そういうと彼はそれを脱いだ。
脱ぐ際にほころびていた部分が一気に破れ、チャイナドレスはとうとう帰らぬ服となる。
まあアブノーマルプレイを楽しめたという事でいいだろう。
そろそろ服決めないといい加減理性がとぶなあ。
とはいえコスプレ用の衣装くらいしか入りそうにないからまともな服は・・・。
その時俺の目に一枚の布が飛び込んできた。
「コレダ!」
そう言って俺はランスにその白い布を手渡した。
「これは・・・?」
そういってランスは細長い白い布を眺める。
「それはふんどしっていって、こうやって・・・」
俺は彼の正面にかがみこんで褌をしめようとして手を止めた。
大きく上を向いたそれが俺の目の前でゆらゆらとゆれる。
かなり扇情的な眺めだが、褌をしめるにはかなり辛い。
俺は困ったように上を向いた。
ランスはややてれた表情(だと思う。獣人は表情が読みにくい)を浮かべていた。
「抜いてくれるか?」
俺は嬉しくて、無言のままそれにむしゃぶりついた。
ランスの手が俺の頭を軽く抑え前後の動きを促進させる。
俺は前後に頭を動かしながら舌でカリ首や浮かび上がった血管をなぞった。
相変わらず、顎が外れそうに太い。
そして喉の奥を突かれそうなほど長い。
俺の口の端からよだれがたれる。
ああ、たまらない。
これだけでイけそうだ。
俺は必死で自分のものを取り出すとしごき始めた。
「ハァ・・・ハァ・・・。」
ランスの喘ぎ声が聞こえる。
「んっ!」
俺は早々に彼の足に向かって体液を吐き出した。
匂いに反応したのかランスの物が一気に太くなる。
射精が近いことを感じた俺は開いた手を使って彼のモノをしごきあげた。
もう片方の手を彼のまたの間をくぐらせ、尻の穴に触れる。
彼の尻尾がびくり、とはねた。
俺はねらいを済ませて一気に指の根元まで突き刺した。
「うわあぁぁぁっ!」
叫び声と同時にランスは俺の口の中に大量に精液を吐き出した。
俺が口から大量の精液を垂れ流していると、ランスは足の力が抜けたのかその場にしりもちをついた。
「大丈夫?」
「あ、ああ・・・。」
いまだに荒い息をしながらランスは答えた。
俺は洗面所で顔と手を洗い、タオルでランスのほうも後始末をしてやった。
俺はソファにへたり込んでいるランスの足を持ち上げながら褌をしめてやる。
うっ、このアングルは結構たまらない・・・。
ぼんやりとしたランスの足を持ち上げたりおろしたり・・・好きなところを見放題触り放題。
そんな状態で欲望をおさえつつなんとか褌を巻きつけた。
「どう?」
「ん・・・これは楽だな。」
今までの下着と違い褌をしめる際に尻尾を避けてしめてある。
おそらく今までの中で一番楽だろう。
「それからコレと。」
そういって俺は甚平を渡した。
作務衣ともいう、よくお寺の坊主なんかが着てるような和服だ。
俺はそれをランスに着せ、向かって右の横っ腹のあたりにあるヒモを結ぶ。
少しずつ隠れていく毛皮がなんだか名残惜しい・・・。
さらに前を合わせ、左側のわきの下でヒモを結び完成。
「うん、いいんじゃないかな。」
俺のサイズに合わせて買った甚平だが、もともと大きめのサイズを買ってあるのでランスが着ても違和感ない。
「あとでそれにも尻尾穴あけてあげるよ。」
「すまんな・・・。」
そういうとランスは俺を抱き寄せた。
さすがにコレにはビックリした。
そもそも俺はランスにベタぼれだけど、ランスが俺にほれているとは思えない。
にもかかわらず俺と会ってからずっと(一日もたってないけど)俺を大切に扱ってくれている。
俺は顔を赤らめながらランスの顔を見上げた。
彼は目を閉じたまま俺を抱きしめている。
俺は彼の胸に顔をうずめた。
もうしばらくこうしていたい。
いずれいなくなってしまうものだとしても、片思いだとしても。
このヒトと一時でも共に過ごせることが幸せだ。
願わくば、この一瞬が永遠の瞬間でありますように。